自民退廃

決して民主がいいわけではないが、現状への不満が風となった。政権交代もありうる大きな地殻変動とされているようだが。。

GoogleサイドバーやiGoogleのおかげで2chニュース板を良く流すようになると、無党派(ってなんのことだ)層は、安部の「なんか馬鹿な感じ」を見破ってしまい、生理的に安部を避けた結果が今回の根幹じゃないかと思う。少なくとも比例区の民主有利はそのような土壌からと推察する。テレビは、学校でいじめられたであろう安部くんの馬鹿な感じを、残酷にも映し出してしまった。

東京の丸川珠代は2chで蛇蝎のようにたたかれていた結果、当選はしたものの浮動票は数%しか獲得できておらず、2ちゃんねらーをひきつけられなかったことがよくわかる。非生産層の無責任な意見が、デマゴーグとなって世論を動かす気配がただよう。

かといって1人区の圧勝がすべて「安部的なモノへの嫌悪」「年金、自殺、バンソウコウ」で説明できるかといえばそうともいえない。自民からばら撒きと揶揄される「戸別所得補償制度」は、農政での小沢的なてこいれであり、

 http://www.dpj.or.jp/special/jyuten50/02.html#02
 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1012253190

「中小企業憲章」は、都市部ではなく、地方の土建屋公共事業をまわすよーという土木行政へのてこ入れで、

 http://www.dpj.or.jp/special/10shin/index.html#08

残念ながら田中的な流れをもつ、選挙に強い小沢の作戦勝ちというところなのではないか。
自民党をぶっつぶした小泉が残したものは、かつての自民党の支持基盤を民主党へ渡したことと、テレビ受けしない総裁では勝てない選挙だった。
このバラまきを、理想論に過ぎた小沢代表が初めて見せた選挙に勝つ現実路線とすれば、頭でっかちなだけだった民主党が政権を取る日も近いのではないか。ただし、全然根拠はないが、あの人、飽きっぽくて政権とったらあとは興味をなくし、民主党を辞めるのでは。。新進党のときみたいに。

タカ派の安部を否定した選挙と単純に見てしまえば、先日書いた戦争への漠たる不安が、このようなユリ戻しを起こしたのかもしれない。日本人に通底する戦争への根拠ない恐怖感が抑止力になっている。。
ただし、民主に振っても小沢氏の持論は憲法9条廃止だろうから同じことなのだが。

むしろ、社保庁官僚のクーデター、自治労からの圧力が組織票を動かしたとみると、今後の社保庁改革や天下りの禁止などは自民のほうがやりやすいと見る向きもある。
バブルの崩壊を招いた政権交代から15年あまりが過ぎた。何とか復興を果たした日本経済が競争力を失わないことを祈る。