身の丈に合ったボランティア

週末、時間があったので、Yucco氏の勧め通り、ミネラルウォーター1.5Lx6、 白湯スープ12個、ウェットティッシュ1個(だって、ゴトウには箱でうってねえし)を、和歌山競輪場へ持っていった。
田舎町、人もまばら、和歌山市職員のテンションも熱くはない。だけど、途切れることなくほそぼそと物資供給が続く。被災地の方へのメッセージは悩む。在り来たりの言葉しか書けなかった。これが自分にできる正しいことなのかどうか結論が出ずに、緑色のバンクを見下ろす競輪場の客席を後にした。走ってみたくはなったが。

14時からの中谷医科歯科病院のシンポジウムを聞きに行く。Luke's Japanという聖路加病院のスタッフが阪神大震災の後につくったボランティア活動があることを知る。クリスチャンというのは批判はあるにせよこういう行動に迷いがない。
http://www.bundleofjoi.com/lukejapan/

奄美大島の大雨被害を医師として経験されたH氏の講演で、災害医療の総合的な対処法を教えていただいた。避難所の入り口は閉め、一人が通れる門を作って、患者をラベリングし、マスコミを排除、診察室を間仕切りして患者のプライバシーを守り導線を整備する。一方でマスコミに定例会見を約束し逐次状況を公式発表することで相互関係を正常化する。
http://matome.naver.jp/odai/2128816189538548501
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/local/amami_heavyrainlashes/
また、診療所が押し流されるなか、胸まで水に浸かりながら、ノートパソコン内の電子カルテひとつ担いで避難された医師の話、翌日以降、各患者の投薬内容がすべて分かり、適切なケアができたこと。奥地の回診に行く際、集会所にヘリで降り立ったとき、まず住民を集めて、住民間の情報を教えてもらい、それぞれの患者が街を歩いていたのか、被害を受けた家の中で寝たきりなのか、”ご近所さんの意見”を参考に、巡回順序を決めて行ったことなど、現場のリアルな話が聞けた。

かの先生が言われたLuke's Japanの心得、

 身の丈に合ったボランティアを
 自分が被災者にならない

なるほど。 今日の支援物資が身の丈にあってるような気がしてきた。
被災後4-5日経つと避難所の子どもにストレスが溜まって体育館の中を走りまわる、お爺とおバアがねられへんと怒る、険悪な雰囲気をシャボン玉なんかが解決する。この時期、子供のおもちゃが大事とか、聞いて、くだらないおもちゃを入れておくとちょっと癒しになったかもと悔やむ。

終わって、大学へ行くとJASPENの講演、最後の特別講演だけ聞く、経静脈的な脂質投与の話、開発にかかわった大ベテランの話、昔の実験系は生体を扱っている感じがしてやっぱりいい。
http://www.springerlink.com/content/r04437573756m62n/

その後、中谷医科歯科病院の打ち上げに合流。肉食って幸せ、そのあとの文具カフェもいい感じだった。
http://switchondesk.jugem.jp/

しかし、都内、コンビニの棚が本当に空っぽらしい。
いま買い占めとか逃げろとか言ってる人が正常化するには、新型インフルの経験から3ヶ月ぐらいかかる。大変だ。第一原発については14日2号炉の底が抜けなかったことで運命が別れた。それより被災地だ。政治家の批判などが出てくるのは状況に余裕が出てきた証拠。
http://dl.dropbox.com/u/16653989/NuclPlants/index.html