先週の水曜から禁酒中(というほど大した期間ではないけど、まあ)、この時間帯に素面でいると勉強でもするかなと思いきや、帰り道で食べた井出商店の豚骨醤油を反芻。。。
最近は和歌山ラーメンと騒がなくなったが、久しぶりに食べると悪くない。大阪生まれの私は何が本流かはこだわりがない。最初にM渕やF井に教えてもらった和歌山ラーメンは”中華そば”の丸京であった。親子の大将が、傾いたまな板の上に並べられたちぢれ麺を、寸胴の沸騰水に入れる間、昭和なパイプ机の上の、寿司とゆで卵を食べる流儀を教わったが、正直”変なの”という感想だった。まさか20年後にsoul food的な位置づけになっているとは。。。時々無性に食べたくなる系ー。
さて、脱力して考えたくもない原発、そういう訳にもいかないので少しだけ触れてみる。
ああ、でも嫌になってくるから映画の話。
「月に囚われた男」
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ふーむ、しょうがないな、明日は手術もないし、ちょっと考えるか。
悲観的になるのは嫌だし、格好悪いのも避けて通りたいが、失敗したものはしょうがない、目を背けずに現実を理解しようともがくのが大事なはず、いやだなあ。
人はともかく、私はこの原発事故の何が釈然としないのだろうか?
仕事でも研究でも遊びでもそうだが、人が横からやいやい言ってくることに、良い影響をうけることは少ない。この原発もそんないつものこと(そういえば医療と、潰れかけの原子炉管理は通底するところがある)に似て、加熱する悲観的な書き込みや報道、政治的な圧力であろう思考停止の行動をみせられ、直感で事実は他所にあると感じたのだった。
真実はどこにあるか、混乱する状況、乱立するパラメータの中で、信頼に足るデータだけをみて、自分で考える。。。
15日、大学で研究室にいるとき、2号炉の圧制御室の気圧が3気圧から1気圧になった報道をみて、急いでテレビをつけた。翌日の施設外放射線量が増加したことも合わせ、溶融した燃料棒からの高濃度放射性物質が大気中に巻き上げられたと考えるべきだろう。
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その後、1週間ほど順調に線量が低下しプラトーに達しそうだったため、自分の中では収束を予測した。2号炉に亀裂ぐらいが入ったとしても少なくとも施設外に影響を及ぼすレベルではないようだと。。
この時点で私が信頼するデータは施設外モニタリング(大気中の放射性物質)であった。また、弁の開放による被爆は大したことない(離れれば)のは理解できたので、海水注水による炉心冷却がつづけばそのうち外部電源による持続的冷却システムの確立が見えてくる。そうすれば圧力容器の健全性は保たれ、被爆は限局したもので済む、これが私の予測だった。
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そういえばゲゲゲの女房の人、マーガリンのCM、やばすぎ。
しかし、そのころ注水にかかわらず圧力容器の水位が上がらないという話も流れていた。これは、「横からヤイヤイ」系の話として処理していた。でも拾いあげるべき重要なサインであったかもしれない。
そりゃあ、底が抜けて、もれとるのやがな。
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東電の経過報告をみると、そういやあ、どんどん海水を注水しているのに、排水しているという話を聞かなかった。崩壊熱で気化するため水位があがらぬのなら、1号炉や3号炉のように圧を抜くベント開放処置がなされるはずが、2号炉ではそんな記述がない。蒸気を液化する圧制御室に。。使用済み燃料格納プールは注水、蒸発(あるいは吹きこぼれ?)の繰り返しだからなんとなく想像はつく。
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2号炉の底が抜け、タービン建屋内の配管損傷がさらにおこったのか?いずれにせよ、原子炉に入れ続けた水は、タービン建屋にたまり、トレンチまで水没、海面へ漏れでたということだろう。
21日から放水口付近の海水モニタリングのデータが追加された。放出された放射性希ガス、ヨード、セシウムなどは施設外大気モニタリングで確認できたが、漏れでた水には、海水や土壌のモニタリングが必要ということだ。
大気と同じく、海水中のモニタリングの場所を増やし、持続的に計測することが漏水のチェックになるだろう。これが信頼にたるデータとして私の中に増えた。ていうか最初からデータ、出せばいいのに。
最後に、この漏水は冷却システムの再確立を頑強に阻むことになるなーという陰鬱な予測が立つ。早く閉鎖系の冷却システムを稼働させないと、注水にたよっていては高放射能の水が増えるだけだ、これがげんなりの原因だな。熱力学の法則とまで頑張らなくても、熱交換の場所がいる、熱容量は大きいほうがいいに決まっている。
石棺の適応と具体的な方法も。。
冷えてからしかできないとすると、こんな感じだろうか?
抜粋----------
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The New York Times 3.13
「<抄訳(やや意訳)>
ワシントン発―日本における原発事故の規模が明らかになるにつれて、日本やアメリカの専門家は、日本は今や、山積する難題が次々に現れる状況であり、損傷した原発から放射性水蒸気を放出する作業を、数週間、悪くすれば数か月続けることになりそうだ、と語る。
(中略)
日本の原発作業員には、損傷した原子炉の燃料棒を緊急に冷却するため、定期的に放射性水蒸気を放出する以外に、ほとんど選択肢が無い。そして、燃料棒の冷却は、核分裂反応が止まった後でも、1年もしくはそれ以上続く可能性がある。「原発作業員は、原子炉を海水で満たす努力を続けながら、それに伴って発生する放射性水蒸気を大気中へ放出し続けなければならない」と、福島第一原発の設計に通じた数人の専門家は話す。
彼らの談話によれば、既に避難している何万人もの人々は、相当の期間にわたって帰宅できないことになる。そして、今は海に落下している放射性物質は、風向きによっては、日本の都市に降り注ぐかもしれない、ということになる。」
-----抜粋終了
3週間に至ろうとする最近は、ベント開放は適応が見送られがち。。崩壊熱が減少してきたと考えていいのかな?この記事が出たときは漏水の話が無かったから大気中のモニタリングだけでよかったのだが。。いずれにせよ1年後に石棺か。。。
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排水を一気に海へ流して、その隙に閉鎖系の冷却システムを完成させる、これかな?無理かー。
おお、ねないと。