今週のお題「家飲み」
お題で書くというのがあったのでなんとく、自らの家のみビールに対する依存に呆れながらどこに病巣があるのかを探す。
依存は嗜癖と定義がことなる。
依存してるーなどは、「身体的依存を伴うもしくは伴わない、薬物や化学物質の反復的使用」の状態であり、なしではいられないーである。
学生の時に習ったのは、
- 依存(Dependence) – 反復暴露している刺激の中止時に、離脱を引き起こすような適応状態
これだったと思う。ただ薬物なりを反復使用しているだけじゃなくて、禁断症状(←正しくは離脱)ががないとダメ。
対してAddict To Loveの方は、
を意味し、「物質使用を繰り返し、使用量が増加し、使用できない状態となると重篤な症状を呈し、使用に対する押さえがたい衝動が高まり、身体的・精神的悪化に至る状態」と定義されていいる。
こちらも禁断症状に対する記載があるけど、使用量が増加していくところが違うのか。
私の周りでは帰宅後、スーパードライをのんじゃうねーという人が多い。
これは、ビール嗜癖があり、飲めないと「精神的離脱症状として強い不快感を持ち、」一所懸命仕事をして帰ってきたのに、冷蔵庫にビールが冷えていない!コンビニに買いに行く!「該当物質を探すなどの行動がみられる。」ってことでしょう。
中止せざるを得ない当直などで、通常業務ができているということは、離脱症状は自制内という判断でいいのだろうが、油断はならぬ。
「嗜癖性を持つ物質への依存では、離脱症状の発現を抑えることが病気利得となり、否認行動を強化する。」迎え酒だ、胸が痛いなあ。家のみで、二日酔いは危険ゾーンであろう、福ちゃんも今くらで告白していた、あ、コンクラーベがかかっているんだろうか、違うね。
「衝動性とは、「将来よくない結果をもたらす可能性があるにもかかわらず、目前の欲求を満たすために手っ取り早い行動を行ってしまう特性」」
明日発表なのにビールを飲むとか、自転車で縁石に突っ込めばジャンプできると思い込んでの一人で転倒とかだな。
遺伝が、というのはよくされる言であるが、根拠というと難しい。
飲酒の健康影響における遺伝子は、古い総説だが、やはり、ADH2,ALDH2の遺伝多型のはなし、依存症の危険因子との指摘があるが、あんまり腑に落ちる話ではないと感じていた。
一方で薬物依存の分子病態という総説では、GABRA2遺伝子や、CHRAM2遺伝子、NRCAM遺伝子の記載があったが、まだ決定論的な話には読めない。
このエピジェネティクス学者のTEDによれば、生得的なDNAの発現コントールに、生下後の環境要因に基づいたメチル化が修飾を与えているという。DNAは映画らしい。DNAで一義的に説明されるより環境因子の影響をともなったメチル化の話はまだ納得がいく。飲酒行動への衝動は深い力が行動様式を決定していると妄想される。
幼少時の話はまだ分かりやすいが、コカイン中毒の話(12:12ごろから)が気になった。ほんとだろうか。
2015年の論文。
TEDの中にも挿入されていた、シェーマを見ると、決して子供ラットを使っていない、グーグル先生によると、
実験計画。A、第1の実験では、コカイン自己投与(SA)のために訓練されたラットを、1日または30日(1W / 30W)の禁断(W)期間に付した。いくつかのラットに消滅試験を受けさせ、1日目または30日目の離脱(1Cまたは30C)で求める合図誘導コカインについて評価した。自己投与生理食塩水をコントロールします。ラットを、これら4つの時点でのDNAメチル化およびmRNA発現の差異について分析した。
とのこと。Withdrawalかわいそう。extinction testをした後はメチル化が依存形成前に近づき、レーバー押し下げ行動にも反映したという結論。
劇的な変化を与えるのは薬物投与であろうができれば、心根を強くもったり、家族のサポートで依存症を克服!あたりで、脱却エビデンスを示してほしかった。クリアカットにならないでしょうけども、精神論に陥らない客観的指標として、行動様式改善に伴うメチル化の定量的変化があれば、家のみビール依存からの脱却へ希望となるだろう。