ストロンチウム

INESのグレードは定義に問題がある。

爆発的な放射性物質の拡散はチェルノブイリの100分の1だが、10日で収束した彼の地に対して、1ヶ月以上ダラダラしているのをとられて、合わせ技一本という訳だ。
正直、余震で釜が割れなければグレードは6だろう。きっと数ヶ月後、事態の収束のめどがつけば、グレードの修正が行われるだろう。一端7に引き上げた物を下ろすか、チェルノブイリをあげるか。。青天井の7に上げたのは世論を封鎖する政治判断か。
現時点で国際世論に反論しても説得力がない。手数を出しながら、最終的に「あれほど厳格な基準と高度技術でコントロールされていた日本の原発でも」という結論へ収束させねばならない。
政治家を変えても同じだと思うが、イメージ戦略上必要なら考慮。ただし、高級官僚はきちんとと責任をとらせ退職金なしの罷免、次世代の優秀な官僚を中心にプロジェクトチームを作るのが前提だ。役人は責任をとらないなど許される事ではない。

ストロンチウムには89と90がある。

ストロンチウム90は半減期が長く、カルシウムと同じアルカリ土類で、骨へ集積する。また反応生成物のイットリウム放射能を持ち、長期内部被爆がある。検出に時間がかかるが、16日の段階でいずれでると言われていたものだから新たなイベントではない。

それにしても原子力・原爆といった正直、前世紀の技術や社会問題が、50年ぶりに騒がれるのは興味深い。先人達の軌跡を学び直す事になる。

ゴジラが産まれた訳;
「東京へ戻った山根博士はその巨大生物を大戸島の伝説に従って「ゴジラ」と呼称し、トリロバイトと残留放射能ストロンチウム90を根拠に「200万年前[17]のジュラ紀に生息し、海底の洞窟に潜んでいた太古の生物が、水爆実験の影響で安住の地を追われ、出現したのではないか」とする見解を国会での公聴会で報告。この事態に国際問題を鑑み公表回避を主張する与党と、事実の公表を主張する野党とで国会は紛糾。人々は再びの疎開を話題にするのだった。」Wikipediaより。

発想も着想も、前時代的で古典という以外省みられなかった映画が、リアリティを持ち始める。焼き直しでなく、着想にヒントをえた新たな作品が、強い風刺を持って社会に発表されるのを待つ。