膝蓋腱炎および腸脛靭帯炎



医者の割には自分の病気は調べない。今日は当直なので、空き時間に真面目に調べてみる。

runnetではジャンパー膝やオスグッド・シュラッター病への記述がある。そういえばそんな病名があったような気がするが、国家試験以来耳にしていない。。。耳鼻科の診療と整形というと、顔面骨骨折ですら、かぶらない。このまえ合同手術をしたけど、考え方も大分違うし、勉強する機会がなかったのが本当。

MRIも撮ろうかと思ったけど受傷後そろそろ1ヶ月で、症状も消失しかかっているので、やめておいた。整形外科の医者が懇意でないってのもある。

 *このページを見る人はそんなにいないと思うが、一般の方は専門医を受診するのが必須。以下は専門外の医者の類推として読んでいただきたい。

日本整形外科学会の患者向けページをみると、膝の症状は10項目に渡って紹介されている。
曰く、

変形性膝関節症
半月(板)損傷
膝靱帯損傷
膝離断性骨軟骨炎
オスグッド病
スポーツによる膝の慢性障害
膝蓋骨脱臼
腓骨神経麻痺
O脚・X脚
膝関節捻挫

私が知りたいのは、可逆的なのか、不可逆的なのか、安静療法はいつまで続けるべきか?だった。ざっと読んだ今では予防法も必要な情報だったと思う。


私の場合10月10日10kmを1年ぶりぐらいに走って始めて発症した。後述する筋力不足と、ストレッチ不足、ともに否定できない。酔ってたしな。
7kmぐらい走って(5-6kmは1週間以内になんどか走っていた)、左膝に持続痛と運動時痛の両方を感じた。歩くことはしなかったが、ラストスパートもちょっとして、10km走りきりすこし痛みはあるが、生活に支障が出るレベルではなかった。
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1783979692&owner_id=2750092
「すこし痛いかな」とか書いてるしなあ。

良くなかったのは翌、11日だ。どSとして傷んでいるときは更に追い打ちをかけるプロレス魂で、ランニングマシンで3km走ろうとして、たしか1.5kmぐらいで中止せざるえなくなった。本当は安静2週間だったのに、さらに炎症を悪化させたと思われる。げんなり。

診断学は圧痛をベースに作られているようなので、このころの圧痛を覚えてればいいのだが、わからん。翌日の仕事で階段昇降することはできたはず、走るのは本番までやめておいた。
この段階でたぶん

「中等症

スポーツのプレーには支障がないが、途中と後で痛む。」

だな。いや、中断したから重症か?
そして23日当日、ろくにストレッチもせずに走りだす。調子にのってペースもあげていた。4kmぐらいで左ひざ痛発症。折り返し後、6kmぐらいで痛み増強、間欠的に電撃痛があって、下腿を外反位、内反位にすると痛みがましになった。ペースは大幅に落とし、そのままゴール。痛みで屈曲制限があった。

その後1時間ほどたって階段を降りようとした時、激痛で降りれなかった。そのあとから左脚を引きずって歩くようになった。

「重症

常に痛み、プレーに支障が出る。」

その後現実逃避をして患部を見ることすらせず、”急性炎症は安静”の原則を守って職場でもエレベータを利用し走らず、2週間を過ごした。
26日始めて左膝蓋腱が熱感を帯びて、圧痛があることを確認した。

私の圧痛点は膝蓋骨下部、脛骨の付着部の膝蓋腱と、膝関節前面外側の腸脛靭帯のようだった。
http://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/chronic_problem_with_knee_by_sports.html

2日前に始めて階段をおりて痛みがなくなった。さっき、救急外来の前でジョギングを100mほどしたが、痛みはほとんどなかった。違和感と不安感ありますが。。

ここまでで、
� 膝蓋腱炎(ジャンパー膝
� 腸脛靭帯炎

と診断してよいだろう。可逆的な状態であることは間違いない。剥離骨折であるオスグッド病ではないようだ(圧痛がないし不整でもない)。膝関節の捻転刺激でも緩みが出ないところをみると、靭帯損傷や半月板へ侵襲が加わっているとも思えない。軟骨炎の好発は10代で関節雑音を伴うよう、これも否定できる。

病態と原因では、
「選手側の問題としては、筋力不足、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、からだの柔軟性不足、アライメント不良などが挙げられ、練習や環境の問題としては、オーバートレーニング、選手の体力や技術に合わない練習、不適切な靴、硬すぎたり軟らかすぎる練習場など」と記載されている。

大腿四頭筋の筋力アップが今後の予防にもなるということ。安静はいつまでという情報がないなあ。

wikiでは以下の記載。
ジャンパー膝(英:jumper's knee)とは、下肢のスポーツ障害のひとつ。ジャンプ動作などの繰り返しにより発生する膝蓋靭帯炎および大腿四頭筋腱付着部炎である」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E8%86%9D

このサイトは一覧表を作ってくれてわかりやすい。
http://homepage2.nifty.com/style1/kaisetsu06-01.html

膝蓋腱炎(ジャンパー膝
 2週-数ヶ月:スポーツ復帰
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
 2週:スポーツ復帰

フルスクワットまではせずにストレッチをってことだな。2週間は経過したから、ストレッチをしながら筋力アップ。今後、50代60代を迎えるときの貯金を作るってことか。真面目だなあ。

参考;arthroscopic excision of painful patella bipartita 関節鏡視下分裂膝蓋骨骨片摘出術