フグと鍋を分け合う毎日

カワハギの鍋をやると、身をせせった後は、骨ごと水槽に落とす。わらわらとフグが身をつつき、ギンポが皮をはいだら、イソスジエビとヤドカリが骨までしゃぶる。最後は”海の掃除屋”ウニが、細い骨なら時間をかけて溶かしてしまう。

まさに、鍋は”みんな”で食べるとおいしいですね。

浦沢直樹という人は少年漫画家なのに、青年誌スピリッツの屋台骨を背負わされた不幸な人というイメージ。絵は抜群にうまいけど、週刊連載のはざまでストーリーが深まらない。最高傑作は、マスターキートンであり、パイナップルアーミーであろうし、それは原作者がついて初めてものだ。

20世紀少年がやたらにキャンペーンを張るので、トレントで落して、22巻一気読み。仕事をしろというのに。

フクベエが”ともだち”だったというところが一番おもしろいが、同じ世紀末マンガとしても、AkiraGhost In The Shell 2.0と比べる訳にはいかない。大人(青年期以降ってこと)が引き込まれる内容ではない。舞台設定は面白いのに、きっと、この人小説のSFとか好きじゃない、手塚治虫の後継者を目指すのだろうが、圧倒的な画力に比べて、ストーリーテラーとして深まりのなさにがっかりする。

原作のついた作品を、マスターキートンの長年のファンとしては期待したい。大御所となった今ではもう無理だろうが、まあ、でもある意味プロで、アニメ化や映画化されやすい作風なのだろう。なんか、卓球の愛ちゃんと相同性を感じた。

Vaioで圧縮焼きしたDVD-Videoはやはりパイオニアカーナビじゃ部分飛びを起こしてしまう。エラー処理がある一定値を超えると再生不能になる。「プロフェッショナル・仕事の流儀」をノートPCで見返す。今回は長沼毅の回。

もやしもん」で(ソース、マンガばっかし)出てきたバチルス属が硫黄やメタンを餌に極限状態で繁殖するという話。ブループラネットの深海バージョンでも、日光の届かない海底火山の周りに、太陽エネルギーとは別のエネルギー循環を行う、一大生物圏が広がるというのをやっていた。チューブワームだ。その研究が広島大学の長沼某という、愉快な准教授によるものであったと初めて知った。

旅行して、サンプル集めて楽しそうだった。楽しいだけじゃないか、そりゃそうだ。

http://home.hiroshima-u.ac.jp/hubol/members/naganuma/
http://www.jstage.jst.go.jp/article/bss/14/4/323/_pdf/-char/ja/

番組では氷河のサンプルから1%塩水で生育したバチルスの可能性が示唆されていたが、2000年の段階では、サブベント(熱水噴出孔下)生物圏での中度、高度好塩菌について述べられている。
また、南極圏での1%未満から飽和域までの塩分範囲で生育できるHalomonas variabilisにも言及されている。こちらがその菌の近縁種ということになるのかもしれない。

しかし、生物の多様性や環境適応について述べられた話の、3分の1程度が如何にそれら、サンプルを採取するか、アクセスや方法論に割かれているのが面白い、やっぱり楽しそうだよ。

2月中に川湯温泉、いかなくちゃ。