熊楠2

熊楠顕彰館に行く。住宅街の中で初めて粘菌標本を顕微鏡で見た。熊楠の子孫であろう人とも話し、土蔵の中の杉板の菌サンプル貯蔵箱などみて、研究は在野であろうとその意思で成し遂げられるものだと思った。自宅の柿の木に自生する粘菌が希少なものだと、なぜわかるのか、その木の前に行っても私には特別な木だとわからない。天才の見る目と私の視点は決して一致しない。寂しいものだ。

奇絶峡をみて、田辺の銭湯に入り、蛸の刺身など喰ってうまい、ああ、うまい、魚がうまければ基本的に何もいらんのじゃと満足の一日。

地ビールはうまくない。90年代にはきっと出た結論だが、憐憫だ、まだ可能性があるんじゃないかとうっすら思う。渚ビールの直営店にいくが、ビールサーバ?から直接そそいだビールを飲める訳ではなかった。なーんだ、くだらねへ。

会津川には鯉が惰性で泳いでいた。鯉が泳ぐ川が環境保全のモデルになんかなりはしない。その両脇の河岸の茂みにタナゴがいるか、私の興味の行く末はそちらである。